世界観
そこは「怪異が明確な脅威」
として存在する世界
そこは私達が住んでいる世界とは少し違った日本。
この世界では世界通貨として「ドル」が流通しているほかにも違うところがある
呪いや霊といったものがメジャーに存在し怪異の類が跋扈しているのだ
年間の怪異による被害者数は増加の一途をたどり「行方不明者」として処理されるが、国家としては「見えない物」を取り締まる法律を作る事が出来なかった、だが被害は無視できない、そこで国は補助金などを捻出し「民間企業」にその対策を一任する事にした。そこで企業は新しい市場を開拓するために各地の霊能者を集め人材を育成し始めた
これが後の「交霊師」の始まりである。
年齢問わず潜在的に霊と交信できるものは多く、数年後には「仕事がなくなったら交霊師になれ」と言われる程になった、一方で国の補助金目当ての悪辣な企業も多く、業界の信頼は揺らぎ国は再び対策を迫られる。
そこで出来たのが「交霊師」を保有する企業の認可制である。
国としては「企業を取り締まる」というお題目で動く事で年々膨らみ財政を圧迫する補助金を少しでも軽減する狙いもあった。
結果として大企業と小さな優良企業のみが業界に残る事となった。この頃「交霊師」と言う存在は「危険だが稼げる仕事」として人気の職業ランキングに入るほどに人気で、
大企業に入れば豊富なバックアップと人海戦術でそれほど危険はなく
その人生は安泰だった。
一方そうでない物はどうしたか?
危険と隣り合わせの小さな企業で細々とした活動をしていくことになる。
「交霊師」はその職務上、殉職する事が珍しくなく、「絶対的な指導者不足」に悩まされていた。大企業はそれを潤沢な資金で各地から人を雇う事で解決していたが、
小さな企業は大企業からドロップアウトした者、定年を迎えた者を指導者として据える事でノウハウ不足を解消しながら活動していた。
その中の小さな企業の一つである「月影怪奇探偵事務所」、都内の外れの雑居ビルに居を構える。ありふれた企業の一つである。
地域で起こる怪奇事件を主な収入源として、大企業のやり方に反発してクビになった所長と同じく大企業に馴染めなかった副所長の二人だけで構成されていた
当初は二人で何とか稼動できたのだが、担当する地域での事件増加を受けて人手を増やす事を決意した
そこに様々な理由で人が集まる事になる。
これが全ての始まりである
交霊師という職業
霊的な存在と交信し、その体や道具に宿して「怪異」と闘う事を専門とする職業
呼び出す霊は守護霊だったり、動物霊だったり、時には怨霊が協力する事もある。
どんな霊を呼び出せるのかは本人と霊の波長が大きく関係しており、波長の合わない霊と交信すると大きく消耗する。
初期には自分の体に憑依させて戦う事が主だったが技術の進歩により使役したり符術を使う物も現れた。
戦闘職なので交霊師は武器の携帯を許可されているが、怪異との戦闘以外に使用すれば当然一般人と同じく罰せられる。
初期は霊能力者の下、特殊な経験をつむ事でなれる職業だったが
企業の乱立時には専門学校も設立された。加えて日本人は元々適正を持つ物がとても多く、わりと専門の勉強さえすれば、よほど適正がない限りなれる職業でありその為人気も高い。
一番の目玉は「給料の高さ」であろう。
各企業には依頼料とは別に、申請すれば事件を解決するごとに国から報奨金が出るため。小さな企業でも従業員に支払う給料に困らないのである。
企業とそこで働く人双方にメリットがあるため。とても安定した職業なのである。